【ニチコミコラム】他者目線の重要性
2020 年 1 月 6 日 月曜日 投稿者:ニチコミあけましておめでとうございます。Kenchanです。
早いもので、このリレー式ブログを始めてのバトンも4回目になります。
4回目ともなると何を書けばいいのか悩みどころですが、せっかくなので先日電車の中で見た光景を話したいと思います。
部会の帰りの電車の中の事です。
車内は混雑し始めたところで、あるひとりの高齢者の方が乗車してきました。
彼は杖をついており、少し腰も曲がった状態で、いわゆるお年寄りという雰囲気でした。
それを見た親切な男性が、席を譲ろうとしたところ、彼は「私はまだ若いから、席は譲られたくない」と拒否しました。
それを見た私の最初の考えは「素直に譲ってもらえばいいのに」というものでした。杖をついている、腰も曲がっている、そのような状態で、無理に立たなくても……という自分本位の考えを相手に押し付けていたのです。
しかし、改めて考えてみるにそれは違うと。その考えは老人というテンプレートしか見ていなく、その人物という個人を見ていない誤った考えであると思い直しました。
私たちはどうしても心のどこかで相手をグループ化して、若いから、年寄りだから、男だから、女だから、と何々だからという枕詞を使えばそれで相手を分かった気になってしまいます。
ですが、この考えは相手を個人としては見ておらず、私たちの経営理念でもある「誰もが」という言葉から外れていってしまいます。
相手を自分としてとらえ、何を求めているのかという他者目線を持つことで、初めて「誰もが」活躍できる環境を考えはじめられるのではないでしょうか。
その考え、視線が今の自分には足りないことだということを、電車の中で教えられました。
最後になりますが、先の話からどのような流れになってそうなったのか、先の高齢者の方は席を譲ってもらっていました。
お疲れだったのか着席直後に、疲れを吐き出すかの様に大きく息を吐きました。
席を譲った方はそこまで考えていたのかは分かりませんが、相手の事を考えるというのは、相手の言葉を聞くということではなく、相手が何を望んでいるのかを考えて行動することだと思います。
「若いから座りたくない」という意見を尊重しながら、相手が疲れていると思ったら、座ってもらって楽になってもらえるように持っていく。
私たちも相手の事を思って、きちんと提案すべきところは提案していくことこそが、相手に対する誠意にもなるということを改めて感じ、見方や感じ方次第で、どこでも勉強というものはできるのだなと思ったKenchanでした。