【ニチコミコラム】ゆたかに

2018 年 9 月 10 日 月曜日 投稿者:ニチコミ

おひさしぶりです、めるちゃんです(°▽°)

 

母校が老人ホームになるそうです。

 

私の通っていた小学校は市内で一番新しくてぴかぴかでしたが、最初から老人ホームになるべくして誕生しました。

全面バリアフリー仕様で、「オープンスペース」という教室と廊下の境界がない気取った造りになっていました。 そのため、休み時間にはギャーギャーーと、けたたま…賑やかな声がフロア全体に響き渡ります。また、よく遊んでいた下駄箱ヨコの謎スペースは、将来エレベーターを設置するための空間だと教えられていました。「最初から設置しろや」と呪いながら階段を昇ったエブリデイ…(私の教室は4階)。

 

ついにその時がやってきたのですね〜。思ったより早かった!

なんだか寂しいような、「未来はじまった!」と希望に燃えてくるような。

とはいえ、65歳以上の高齢者が21%を超える、「超高齢社会」に突入してからもう10年以上経ちます。もうとっくに始まっているんですよね。

 

弊社の経営理念の中の「誰もが、いつまでも活躍できる社会」という一節。

現代の日本でこれを実現させるためには高齢者の積極的な社会参加が必須条件であるようです。

活躍とは、社会の中で個人が生きがいを見出せる状態のこと。それには自らを取り巻く状況も大切な要素ですが、自身がどう感じるか、つまり受け取り方が最も重要だと思うのです。

 

母校の教育理念の中に「ゆたかに」という一節がありました。

豊かな状態とは、物質面のみではなく心が満ち足りた状態であること、それに気付いて感謝を持つこと。校長が理念のなかで一番大切だと仰っていたのを今でも覚えています。

 

小学生の頃はピンとこなかった言葉ですが、いま高齢者の方とお話しすると、この「ゆたかさ」を体得している方が多いと感じます。歳を重ねると、思うように言葉が出てこなかったり、体が動かなかったり、自らに満足がいかないことも増えてくると思います。しかし自分のできる範囲で満ち足りて、周りに感謝を持つ。その姿勢は年月が築き上げた財産であり、私たちも見習っていくべきものです。

 

このように、小学生と高齢者ではできること・できないことのバランスが違ってくるのですが、思い出の場所が形を変えて、もう一度人々の豊かな生活を支える場になるとしたら嬉しい事です。

 

普段老人クラブに関わる仕事をしているとはいえ、社会の状況を肌で感じる機会って意外とありません。超高齢社会の到来を身近に触れ、私も仕事を通して、これからの社会で生きる人々を支えていきたいと、改めて決意しました。

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