【ニチコミコラム】父の最期に思うこと
2020 年 2 月 17 日 月曜日 投稿者:ニチコミこんにちは。Shigeruです。
私事ですが、先月父が他界しました。85歳でした。
父は進行性核上性麻痺というゆるやかな進行性の病を患っており、5年前からまず歩くことができなくなり、次にしゃべること、そして食べる飲むことができなくなり、数か月前から栄養は点滴で入れていました。
老人ホームでの父は意識はあり、私が話しかけると眼はこちらをみており、話はできませんがいつも眼で会話をしてくれました。
最後私はほぼ丸1日、ベッド横で付き添うことができ、父を看取りました。
安らかに、眠るように旅立たれたその丸1日、私はいろいろと、感じたことがありましたが、それを言葉にすることは一言では難しいです。
けれども、父は最後まで戦い、人生を立派に全うした姿を私に見せてくれ、私もそれに接するにつれ、また父の人生を振り返るにつれ、長男である私の中に、たしかに、今までなかった新しいもの・新しい意識が芽生えてきました。
自分に対して、家族に対して、そして仕事に対して、人に対して、全てに実直一筋だった父。
責任感は人一倍。そして愚痴をこぼすのを見たことがない大きな父。
父は亡くなること、旅立つことで私たち家族に、「こう生きなさい。頑張れ」という楔を打ってくれたように感じました。
私たち家族には、もう一人、私が20歳の時に18歳で病で亡くなった妹がいました。
この妹もその闘病の姿と人間性で、私たち家族と他の多くの人を感化してくれました。
この時も、私も家族も、楔を打ってくれた、と思ったものです。
妹を思い出したら、「そうだな。よし、がんばろう」という気持ちになれました。
私は、毎日の日常の自分との戦いに、時に負けそうになる時もありますが、そういう時に、こういった家族、そして他の先輩方・先人の姿・楔を思い出してみたい。
私たち家族は、これからさらに、父に教えてもらったように、一日一日を大切に悔いなく生きっていきたい。私もそのために頑張りたい、そう思います。