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【ニチコミコラム】アメリカンニューシネマから現代へ

2022 年 1 月 11 日 火曜日 投稿者:ニチコミ

1960年代アメリカの正義がベトナム戦争によって覆されたアメリカの若者たちの心を映すかのように体制に抵抗する若者たちの姿を描いた映画が1960年代後半から70年代にかけて作られたのがアメリカンニューシネマと呼ばれています。

代表的な作品は次の通りです。

・アーサー・ペン(Arthur penn)監督の「Bonnie and Clyde」(俺たちに明日はない)や「Alice‘s Restaurant」(アリスのレストラン)

・ジョージ・ロイ・ヒル(George Roy Hill)監督の「Butch Cassidy and The Sundance Kid」(明日に向かって撃て)

・マイク・ニコルズ(Mike Nichols)監督の「The Graduate」(卒業)

・ジョン・シュレジンジャー(John Schlesinger)監督の「Midnight Cowboy」(真夜中のカーボーイ)

・ウィリアム・フリードキン(William Friedkim)監督の「The French Connection」フレンチコネクション

などが挙げられます。

 

ベトナム戦争が終結とともにニューシネマの時代も徐々に終焉することになり、70年代後半になると「Jaws」「Rocky」「Star Wars」といった明るい商業的な映画が人気を博するようになってきました。

ニューシネマの時代を経てアメリカ映画は娯楽映画の本流がよみがえってきました。

同時に、ニューシネマや最近の映画にとって欠かせない要素となっている、クラシック音楽やポピュラー音楽が大きな役割を果たしています。

ここでは、ニューシネマの最後の作品と言われている1979年フランシス・コップラ(Francis Coppola)監督の「地獄の黙示録」(Apocalypse Now)と1986年のオリバー・ストーン(Oliver Stone)監督の「プラトーン」(Platoon)を取り上げます。

映画に使用されている音楽は映画の内容も様々ですが、映像を一層効果的にするものです。

さらに音楽には映像と違った力があり、映像と音楽が合体することによって、見る側の心模様で物語の展開など暗示することが出来ます。

もちろん、オリジナルの音楽も素晴らしいと思うし、効果的に使用されています。

クラシック音楽やポピュラー音楽の使用は喜ばしいことだと私は思っています。

1979年の「地獄の黙示録」(Apocalypse Now)はヴィルヘルム・ワグナー(Wilhelm Wagner)の「ワルキューレの騎行」が使用されています。

武装したヘリコプターが編隊を組んで進撃するシーンで非常に効果的でした。

ちなみに、「ワルキューレの騎行」は「ニーベルングの指環」(Der Ring des Nibelungen)で上演され、天馬にまたがり槍と盾を持ち、天空を駆け巡るワルキューレたちが戦死した兵士の魂を岩山に連れ帰るシーンの曲です。

その他はザ・ドアーズ(The Doors)の「The End」や「スージーQ」も挿入されています。

 

1986年「プラトーン」(Platoon)サムエル・バーバー(Samuel Barber)の「弦楽のためのアダージョ」(Adagio for Strings)がエンディングで感動的に流れます。

この映画にはアメリカミュージックのヒット曲が挿入されています。

 Somokey Robison 「Tracks of My Tears」

 The Doors 「Heloo,I Love you」

 Jefferson Airplane 「White Rabbit」

 Aretha Franklin 「Respect」

 Otis Redding 「The Dock of the Bay」

 Percy Sledge 「When a man Love aWoman」

 The Rascals 「Groovin」

などです。

 

自宅でYouTubeやレンタルでもDVD、ビデオを容易に見ることができます。

ぜひアメリカンニューシネマや、現在の映画を鑑賞する機会を持ちましょう。

できれば大きなスクリーンで見ることをお勧めします